姉妹


そう、晴樹はどんな時だって私の心を溶かしてしまう


まるで日差しに当たる雪のように少しずつ



彼は太陽の化身、きっとそう


彼は小さい頃からきっとこうなのよ


明るくて、そこにいるだけで幸福が寄ってきそうな





そうね、晴樹は美月姉さまと似ているのかもしれない


皆に愛されるべくして生まれてきた人間







……まるで私とは正反対の人間




悪魔と呼ばれていたわたしとは、正反対の人間



綺麗な綺麗な晴樹に私は似合わない

悪魔の私には似合わない

太陽と悪魔は同じ場所には住めないのだから




-いいえ、

美紅は考えを振り払うかのようにかぶりを振った

-いいえそれは違う


違うと、分かったの


・・・姉さまはどう思う?
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