姉妹
そんなこんなで、晴樹と美紅は善蔵の退院を手伝って、3人で仲良く美紅たちの家へ向かっていた
「悪いな、晴樹くん。手伝わせてしまって」
善蔵が少し申し訳なさそうに言う
「いいんですよこのくらい。お安いご用です」
晴樹は屈託なく笑って言う
この言葉はどこまでも本心なのだろう
「そうか。ありがとう」
善蔵のしみじみとした響きを美紅は聞き逃さなかった
今は美紅だけでなく、善蔵にとっても晴樹の存在は必要なものになっていた
「さぁ2人とも、先に入ってなさい。私は郵便を見てくるから」
「「分かった」」
荷物を持っていた2人を先に家の中に入れて、善蔵はポストを開けた
「ん?なんだこれは」
善蔵は思わず口に出してしまった