姉妹

そんなこんなで、晴樹と美紅は善蔵の退院を手伝って、3人で仲良く美紅たちの家へ向かっていた




「悪いな、晴樹くん。手伝わせてしまって」



善蔵が少し申し訳なさそうに言う



「いいんですよこのくらい。お安いご用です」



晴樹は屈託なく笑って言う


この言葉はどこまでも本心なのだろう




「そうか。ありがとう」


善蔵のしみじみとした響きを美紅は聞き逃さなかった





今は美紅だけでなく、善蔵にとっても晴樹の存在は必要なものになっていた





「さぁ2人とも、先に入ってなさい。私は郵便を見てくるから」




「「分かった」」



荷物を持っていた2人を先に家の中に入れて、善蔵はポストを開けた



「ん?なんだこれは」



善蔵は思わず口に出してしまった




< 254 / 327 >

この作品をシェア

pagetop