姉妹
いつも通り学校に行って
クラスメイトと適当に会話をして
絵梨花となんとなく一緒に行動して
笑っている美紅と晴樹を遠くから見る
「…月、美月!!」
「わ!何かしら」
「何かしらじゃないわよ。次現代文よ。美月教科書忘れたんじゃないの」
「そうだった。借りてこないと」
ぼうっとしてたから絵梨花がずっと呼んでいたことに全く気付かなかった
「誰に借りるの?」
「それは、美紅しかいないでしょう」
「…やめた方がいいんじゃないかしら」
「でも、姉妹だし。ほかの人に借りる方が変だわ」
「それでも、今の美月ちゃんにはつらいと思「やめて!」
私は腹がだって仕方がなかった
なんでそんなことを言われないといけないのかと
それだけは言わないでほしかったのに…
何とも言えない表情の絵梨花を置いたまま、美月は教室を出た