姉妹

あんな変な夢のことは忘れてしまおう


その方が絶対にいいのだ


気味が悪いし、気分もひどい



「美紅はいるかしら」


美紅のクラスメイトに呼んできてもらう


このクラスはとても仲が良いようだ


一回絵梨花が美紅を壊そうとして、繰り返すのかと危なかった矢先に、美紅は助けられたのだ


彼女のたったひとりの救世主と理解あるクラスメイトによって


おかげで絵梨花は孤立し、私の所に入り浸っているわけだけれど


教室の窓際で友達と晴樹と一緒ににこにこと話している美紅が駆け寄ってきた




「姉さまどうしたの?」


なんて楽しそうなのかしら


「現代文の教科書、忘れてしまったんだけど、持ってる?」


「姉さまが忘れ物なんて珍しい。ちょっと待っててね」


夢にまでみた光景なのに


今の私には、直視できないほどつらい

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