姉妹
「ちょっと待ってろよー探してくるからさ」
にかっと笑うその顔が好きだったけど、私のものにならないのなら見たくなんかないのよ
「ううん、迷惑はかけられないわ。大丈夫だから」
早くこの場を出たい
「本当に?遠慮しなくていいんだぞ」
その心づかいがつらいというのに
思わず少しうつむくと、美紅が心配そうに覗き込んできた
「姉さま大丈夫?顔色が悪いわ」
いやだいやだいやだ
あなたに心配されることが何より一番耐えられない
「姉さま、保健室に行った方が」「なんなら俺運ぶよ?」
いやだいやだいやだいやだいやだ
二人してそんな目で、哀れがる目で、可哀想な目で私をみないで!