姉妹
「今日からD組の担任になる吉浦だ。よろしくな。適当に自己紹介してくれ」


「中学では吹奏楽をやっていました」
「テニスで天下をとります」
「医者になるのが夢です」


皆様々な自己紹介をしている


どうしよう・・・中学の名前は出さないほうが良いと美月に言われた

何を言おう

趣味とかで良いかしら

美紅は一人ドキドキしていた

美紅の番がきた

「水原美紅です。趣味は読書と朝の散歩です。よろしくお願いします」

か細い声でいうのがやっとだった

「晴樹、次お前だよ」

「わゎ!」

美紅の前の男子がガバッと立ち上がった

「すいません!榊原晴樹です。中学ではバスケやってました。高校ではまだ未定です。よろしくお願いします」

・・・声が大きいし早口な人だなぁ

落ち着きはないけど、明るくて優しそうで皆に好かれていそうで

とても羨ましい


「お前危なかったな!」
「へへ、ありがとー」

羨ましい

晴樹はポンポンと美紅の肩を叩いた

「・・・なに?」

「うるさくてごめんね!晴樹って呼んでね!これからよろしく」

にこーっと笑った

・・・笑顔の素敵な人

「こちらこそよろしく」

思わず美紅もふわっと微笑んだ
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