花は香り 人は何?
「それに…」
とミリアは続けようとしたがその言葉はクラウドによって遮られる
「ああ、分かってるよ
行くなと言っても行くだろうな
カティは」
「ええ
ほんとあなたにそっくりね
あの魔法の使い方といい」
そう言って壊れた扉に目を向ける
扉はかろうじて壁に付いていたが今にも外れそうだった
もっと物を大切にしなきゃ
そうミリアは思う
「確かに扉が壊されるとは困ったな…」
「そうね」
そう答えた次の瞬間、ミリアの視界には天井だけが映っていた
へ?
と思っていると瞳にクラウドの悪戯っぽい笑みが映る
「壊れた扉から誰かに覗かれるかもな
今からする事を」
その瞬間ミリアはかぁと全身の体温が一気にあがるのを感じた