花は香り 人は何?
「よかった。
朝食の時間には間に合ったわ。」
先ほど叩き起こしたメイナと共に食堂へ向かう。
侍女の仕事は忙しい。
朝食べないと倒れてしまうのではないかと思う。
「ごめんなさい。」
しょんぼりとメイナが謝る。
「いいわよ
もう起きられないのは仕方ないわ。
諦めてるから」
「そんなぁ。
酷いです。
ひ…「言っちゃダメ!」
急いでメイナの口を押さえる。
「言ったらダメよ。
分かった?」
言い聞かせるように低い声で言うと、メイナはコクコクと頭を縦にふった。
油断も隙もないわね…
アルタめ。
帰ったら絶対文句言ってやるんだから。