花は香り 人は何?

ビスカ様





「大変な事になっちゃいましたね。



あのビスカ様の悔しそうな顔…



良くない事が起こりそうです。」




ビスカ様の部屋へ行く途中メイナが横でそうつぶやいた。



「物騒な事言わないで。



ビスカ様は別に悪い子ではないわ。



綺麗なオーラだったもの。」



確かに内面的なオーラは綺麗だった。




ちょっと外側のオーラが危険な色をしていたけど。




「そうなんですか!



カ、カティがそう言うなら大丈夫ですね。」



カティと言うのは抵抗があるらしく、いつもメイナはどもって言う。



いい加減慣れてくれないと。




それに敬語はやめてって言ってるのに。




「でも明らかにあれは妬いてますね。



カティ様の美貌に。」



「私の美貌?



確かにこの国では珍しい所ばかりだけど、美貌って言うのはおかしいわ。



それにあなたも珍しいのは同じでしょ。」




「分かってませんね。



カティ様はいつも鋭いのに自分の事には鈍感なんだから。」




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