くもりぞらにおほしさま
さくら

これは、パパに結婚してもらえなかった京子さんが、櫻内の姓を思ってつけてくれた名前。
そのときは京子さんの名字、橘高さくらだったから全然気にならなかったけど、いざパパに引き取られてみると……



「櫻内さん?」
「ぁ、はぃっ」

隣の席の女の子、坂下深雪ちゃんだ。社交的で、クラスでも目立つ存在。東京出身らしくて、塾つながりだったり中学つながりの友達も多い、かわいらしいけどちょっと勝ち気な女の子。

あたしがあんまり焦ったからか、ひとつくすっと笑ってぃる。

「そんなに慌てないでよぉ。笑
ね、櫻内さんって名前面白いね!」

ほら。
櫻内 さくら

さくらが被るんだ。。

「そぉなんだよね-ほんと、そこんとこ考えなぃママでさ」

ママが本当の母親じゃないことは、言わない。実の娘じゃないぁたしを引き取って、嫌な顔をせず、高校にまで行かせてくれてる恩もあるし、ママはむしろ被害者だと思うから。

「うけるっ!でもかわいいね!櫻内さんの雰囲気に合ってるよ-」
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