心はcloudy sky
──変わった教室
品濃 和人...Side
学校が始まった。
「品濃、おはよ!」
「お、広也」
松宮広也は俺の親友。
同じ卓球部だし、今は同じクラス。
背が小さくて、可愛い。
(可愛い……。)
広也を見ると、いつも男なのに可愛いなって思う。
でも、最近は可愛いって言葉はアイツにしか言ってなかった。
胸がズキッと痛む。
「なに、暗いじゃん」
そんなことを考えていた俺を見据えたかのように広也は俺の顔を覗き込む。
「……フラれた」
ポソッと呟いた俺を見て、広也はポンと俺の肩を叩いた。
「そっか……まぁ、でも次があるだろ!?品濃だったら次もっと良い彼女出来るって!」
広也はそう言って、教室へ行った。