心はcloudy sky



「一つは、広也の夢だったピアニストを目指して欲しいの。
未紀ちゃんもピアノが
上手だから...
二つ目は、幸せになってね。広也が手紙でも沢山言ってたはずよ…

広也と同じくらい、未紀ちゃんを想ってる男の子が居るのだから…」


広也のお母さんは、棺の広也から目を離さずに
指を指した。


そこには、雨の中傘を
差さずに立っている品濃が居た。



「品濃……」

うちは、品濃と広也を
交互に見た。


「しばらくは無理だよ…?広也。広也が大好きだから…」


冷たくなった広也を見つめながらうちは呟いた。



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