心はcloudy sky



品濃 和人...Side


「品濃!風邪引くよ…」


高添は傘を俺に押し付けた。


「……中、入る」

俺は高添の腕を押し退けて中に入った。

と、頭にタオルが掛かった。



「拭いて」


高添はそう言って、また広也の元へ行った。



苦しいんだ。

あんなに広也を想って、広也が死んでから多分
一睡もしていない高添を見るのが。


ろくに食ってないのか
痩せてきたし。



広也、今の高添を幸せに
出来るのはお前だけだよ…。



< 194 / 300 >

この作品をシェア

pagetop