心はcloudy sky
『1番線に電車が参ります。危険ですので
黄色の線より内側で
お待ちください。』
アナウンスが流れた。
「高添、行こう?」
「ん…」
品濃が手を差し出す。
「……嫌なら良いけど」
真っ赤になった品濃が
なんだか可愛かった。
「ふっ…可愛いよ?品濃」
「はぁ!?」
品濃は予想もしないうちの返答にビックリしていた。
うちは品濃の手を握って立ち上がった。
品濃の手から、品濃の
温もりが伝わる。
「あったか…」
「頑張って温めたもん
お前ずっと手を摩ってたしさ」
品濃は手の握り方を
変えて、指を絡めた。
「……品濃はうちのことすぐ気付くんだね」