心はcloudy sky



「う…寒い」

今更気付いた。


品濃の居る方から冷たい風が吹いてた。


品濃が居たから風が
遮られていた。



「品濃……」


ホントに小さいことまで気を遣ってくれる。
なんて優しい……。


「っ……」

涙が零れる。


いつも、落ち込んだうちの横に居たのは?

勉強教えてって言って
うちが一人になって…

広也の居ない寂しさに
押し潰されないようにしてくれたのは…?


品濃の最近の行動は全てうちのためだった。

今更気付くなんて。


「………ッ…」


品濃の優しさが染みる。



───品濃が好き。



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