心はcloudy sky
「広也喜んでくれてんのかな…」
「だと良いね」
次は、どちらともなく
キスした。
触れるだけの。
また、フアッと風に
乗って広也の匂いがした。
「……広也。ありがと!」
「サンキューな、広也!」
この日以来、広也の匂いがした、という事は
無くなった。
今度こそ広也は...。
でも、もう寂しくないよ。
隣には和人が居てくれるから。
「さ、未紀、帰るか」
「うん、って名前で
呼んで良いなんて言ってないよ?」
「いーだろ////!
呼びたかったんだから
お前も俺を名前で呼べよ」
照れたように和人は言った。
「わかったよ和人」
うちは和人と手を絡ませ、歩いた。