心はcloudy sky



高添 未紀...Side


ある日、うちはたまたま音楽室の前を通った。

今日は吹部が休みだから、音楽室を解放していた。


ちょっと中を覗くと一人でピアノに向き合っている松宮を見つけた。



「何やってんの?」

「え、いやー自由曲の伴奏を練習しようかなって」

自由曲は今日決まり、伴奏者は争う人が居ないから自由曲は松宮になったのだ。


「ふぅーん
楽しみだな!松宮のピアノ♪」

「え?なんで?」

「去年松宮ピアノ弾いたのうちのクラスの前だったから緊張してよく聞いてなかったからさ!」


「……今でも弾けるよ、それ」


松宮はそう言って、弾きはじめた。



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