好きだけど…
「あ、ホントだ!! んじゃ~オレ行くわ。
じゃあな、江理。
武藤、大学のことありがとな」
「ううん」
武藤さんが満面の笑みをうかべた。
大学…? 大学??
純ちゃんと何話したの?
純ちゃんが、ラケットの準備をした。
「ったく、2人で仲良くしゃべっていたのに。
ホ~ント!!あんたって邪魔!!!」
武藤先輩が、鋭い目で見てきた。
「私だって…純ちゃんが好きなんです~!!」
「あ~そっ!!あんたが横田好きなのはうざいけど…
あ、言い忘れた。
別に、言わなくてもいいかなって思ったんだけど。
私、横田と同じ大学目指すから。だから、夏休み終わったら…告白するから。
じゃ、」
それだけ言い終わると、さっさと行ってしまった。
告白って聞いたとたん…顔が真っ青になった。
私だって…まだ自信ないのに…
告白って…早すぎるよ…
ずっと、そんなことを考えてたら…
試合が、いつの間にか…
はじまっていた。