好きだけど…
佐藤君は、私と同じ歳だけどクラスは別。


先輩情報だと、とてもやさしく、前向きだが…かなりの奥手らしい。




私が旅館の裏に来たら…もう佐藤君は、来ていた。



「ごめんね~!!遅れちゃって。」



「いいよ、オレが急に呼んでもらったんだし。」



「で、どうしたの?」


「今日、朝食食べて…あんなにおいしい卵焼き…はじめて食べた。

竹下のことは、前から気になってたけど…今日確信した。



オレ…竹下のこと・・・・・
好きだ。


オレと付き合ってほしい。」


先輩の言うとおり、告白された。



佐藤君は、真剣に私を見て言ってくれた。



うれしい…うれしいけど・・・・・・・・・・・・・・・でも…



「ごめんなさい。

私には好きな人がいます。

付き合うことはできません。」

きっぱりと言ってしまった。



悪いことしちゃったかな…。


少し、反省していたら…


「わかった。
今日、言ったことは忘れてほしい…。


明日からは、普通に部活仲間で」



佐藤君は、言い終わると、さっさと帰っていった。




私に気を使ってくれたのだろうか…?



いい人だったけど…



告白された時、純ちゃんの顔が浮かんだ。



やっぱり、好きなんだと思った。
< 56 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop