好きだけど…
なんで…
なんで…誰もいないの?
バッと武藤先輩を見ると…
さっきまでの可愛らしい笑顔は消えていて…
不敵な笑みを浮かべていた…
「……あんた、バッカじゃないの??
先生が、あんたみたいな平凡なやつ呼ぶわけないじゃん!!」
武藤先輩が、笑いながら言った。
「じゃあ…なんで…?」
「決まってんじゃん!! あんた、邪魔なんだもん!!
この学校に転校して、私に話しかけてくれたのが…横田だったの!!!
こんな気持ちになるなんて、はじめてで…
横田に、アピールしようと頑張ってるのに…!!
あんたが、横田にヘラヘラ笑いながら話してて…!!!!
マジ…腹立つんだよっ!!」
「そんなこと言わないでください!
私だって、純ちゃんをずっと!!
想ってるんです!!
そんなこと言わないでください!!」
私は、純ちゃんのことを想いながら、必死に言った。
「チビ…」
「え?」
「ブス」
「ええ?」
「貧乳、ガリ、ギョロ目、短足、下半身太り……なのに、よくそんなことが言えるわね?」
なんだか、武藤さんから目にはみえない……
炎がでていた気がした。