ぼくの部屋
はじめてのまち
4月
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「…どこいけばいいんだろう…。」
上京して一人暮らし7日目。
みごとに大学のキャンパス内で迷子中。
「だれかぁ…。」
歎いてもまわりはみんな知らない人達ばかり。
「なんとか教室ついたけど…これから一人で大丈夫かなぁ。」
入学式がおわって3日後。
大学では学部説明会が行われている。
友達はいまだに「0」人。
まわりではもう新しい環境の中でグループができていいて話し声が聞こえている。
わたしは社交的と言うより人見知りしてしまうタイプ。そのくせ社交的なひとがあつまりそうな教育学部にいたりする。
―とりあえずここ座っとこ。
「すみません。となりいいですか。」
「…っあ。っは、はい、どうぞっ。」
いきなり話し掛けられて、わたしはテンパってしまった。
―恥ずかしいなっ。
隣のひとスラッとしてかっこいいひとだなぁ…。
まじまじとながめてしまった。
「……中・高の免許をとる人達は15時からのガイダンスに参加してください。場所はクリスタルホールです。じゃあ、諸君これから大学生活がんばるりましょうね。」
…ぼーっとしている間に説明会は終わっていた。
「あの。名前何て言うんですか。」
―あれ?わたし話し掛けられてる??
「あっ。奈津です。水月奈津。えと…あなたは?」
「私は、清水朔羅だよ。」