Hearty Affection


華や桂ちゃん、家族の後押しもあって、

あたしは新学期が始まって1週間経ってやっと登校した。


教室に入ると、クラスの視線があたしに向く。


やめて……何も言わないで……

あたしは心の中で訴えながら自分の席へとついた。


斜め前には変わらず隼人の姿。

見たくなかった。

泣いてしまいそうになるから。


涙を必死にこらえながら、1日を終えた。

あたしは華と桂ちゃんの『一緒に帰ろう』という誘いを断り、

1人で帰路についた。


やっぱり……つらい。

隼人のことが好きでたまらない。


隼人の背中は、手を伸ばせば届きそうな距離にあるのに、

その距離は思ったよりも遠い。


いつか隼人を忘れる日が……くるのかな?




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