Hearty Affection


華がそう言った瞬間、

鍵の開く音がしてドアが開いた。


あたしたちは一斉に玄関を見た。


「………隼人」


暗い顔をして歩いてくる隼人。

あたしの顔は不安に包まれていく。


「どう…だった…?」


あたしは恐る恐る聞いた。

隼人はゆっくりと顔を上げ、切なそうに笑った。


あたしの不安はピークに達しそうだった

その時。


「奈江、今までごめんな?」

「隼人?」

「ちゃんと話してきたよ。もう大丈夫だから。
ずっと俺のそばにいて」


あたしに手を伸ばしながら言う隼人。

そんな隼人の胸に飛び込んだ。


隼人はあたしを優しく包んだ。


「はやとぉ~…」


あたしは隼人の胸に顔を当てて、大きな声で泣きわめいた。

隼人が愛しくてたまらない。

隼人が大好き。




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