ラブソングをもう一度



今年に入ってすぐ、あたしは巧に呼び出された。



「出来ればアンナさんと一緒に来てね」

いつもの電話越しの優しい口調はあたしに悪い予感をさせた。



全てを悟ったつもりで、お姉ちゃんと病院に向かった。

ああやって、二人で病院に通うのも、何回目になっていたんだろうか。




大通りを突き抜け、無駄に大きな、病院に向かう。

あたし達は、できるだけ明るい話をした。



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