さくら、ひらひら。
「…優依、さ。聖治と…付き合ってたんだ…」
「…え…」
頭の中が、真っ白になって
もう何も考えられなかった。
大が部屋を出たのも、お母さんが帰ってきたのも気づかなかった。
優依…と聖治が…?
卒業式の日に、友達から聞いた言葉を思い出す。
『木梨君と、優依って今も続いてるの?』
嘘だって思ってた。
嘘だって思いたかった。
でも、本当だったんだ…。
じゃあ、じゃあどうして教えてくれなかったの?