さくら、ひらひら。
第11章 バラバラのピース。
一人の部屋で、ぼーっとしていた。
険悪な雰囲気がまだ部屋の中に
充満してるみたいだったから、
窓を開けた。
春の匂いがする風が舞い込んできた。
『ん。春っぽい味がする!』
ふわっとあたしの声がした。
『春っぽい…って詩人だねぇ』
大の声。
『マジでか!』
『春っぽい味…うーん…』
『やめてよ、リピートすんの!』
『ちょっと、大!弥生いじめたら許さないからね!』
優依の声。
『いじめてないしっ!』
そして。