さくら、ひらひら。
あれから聖治や大と連絡は取っていない。
優依は、大と同じ学校だけど
クラスが離れたらしく、あまり接点がなくなったみたい。
一人…になっちゃったんだろうか、あたし。
「弥生、ばいばーい!」
「あ、ばいばい!」
分かれ道に着き、一人になるとホッとする。
沙耶はすごくいい子だ。
少し浮いていたあたしにも声をかけてくれた。
ふわふわした女の子で、優依とは正反対。
ふふ、とおしとやかに笑う彼女を見ると、
きゃははと笑う優依を思い出す。
クラスの男子とも少しは話すけれど、
大と…聖治みたいに、気が合って
〝友達〟になれそうな人は今のところ見つかっていない。