さくら、ひらひら。
ついたのは近くの喫茶店。
「ホットコーヒーと、ホットココア一つずつ」
覚えててくれたんだ。
あたしがココアが好きだって。
「あ、ココア…ダメだった?」
「ううん、今も大好きだよ」
「そっか…。あんまりさ、お互い…変わってないよ…な?」
「…うん」
ぎこちない会話。
うん、変わってないよ。
あたしは、やっぱり聖治のこと忘れることができない。
その時。
「いらっしゃいませ!」
「2人です」
「2名様ですね?あちらのお席にご案内いたします」