さくら、ひらひら。
ペラペラと口と手を同時進行してなんとか描きあげた。
「疲れた…」
「…大、それ俺?」
聖治が超不機嫌な声で言う。
「おう!みろ!俺の力作!」
自慢げな大から優依がパッとプリントを奪い取り、
「うわ、平成のピカソだ」
あたしはボソッと声を漏らす。
「うっわ、ピカソでもここまではかけないでしょ」
「大、もう一回聞く。それ…俺?」
「…すみません、でもふざけたつもりではないのです」
ワイワイ過ごす自習時間。
自習時間…ってこれで最後なのかな。