さくら、ひらひら。
第3章 温泉旅行
そして、あっという間に楽しい瞬間は過ぎていった。
今、日曜日の朝。
大の家に向かっている途中だ。
「お、おはよ」
一足先に玄関に出ていた大があたしに笑いかける。
「おはよ!楽しみ~」
その時、大のケータイが鳴った。
「優依だ。また遅刻か?」
そういってメールを開いた大。
やっぱり遅刻するっていうメールだった。
「…優依遅刻するってな」
そう言いながら登場したのは聖治。
「おはよ、聖治。あ、あたしのにも来てたっ!ははっ」
「お前なんでマナーモードなんだよ」
「いや、睡眠を邪魔されないように?」
聖治が呆れたように笑う。
「じゃ、寒いし、中入ろ」
「おじゃましまーす」「おじゃまします」
「お、おはよう、弥生ちゃん、聖治君」