さくら、ひらひら。




あたしはずっと黙っていた。


少しすると、涙が溢れてきた。


あたしのこと、

慕ってくれた。

妹みたいな存在だった

優羽ちゃん。



もう、いないって

もう会えないんだって思うと

…涙が止まらない。



『弥生お姉ちゃん!』



今、ハッキリと思い出したから。


「…優羽…、ちゃん…っ!」


「あんたなんかが、優羽の名前を呼ばないで…

呼ばないでよ!!

何泣いてるの?罪滅ぼしのつもり?

お母さんは家では…家族だけの時は

うちとあんまり目合わせないんだよ?

優羽がいないから。

うちだけ構ったら、〝優羽が可哀想〟だから!

…優羽は、確かに死んじゃったけど…」


それから優依は絞り出すように

辛そうな声で言葉を発した。


「生きてるのは、うちなのにね…。」





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