さくら、ひらひら。
最終章 さくら、ひらひら。
聖治に送ってもらった。
家の前で、
頭をぽんと撫でられて。
「じゃあ…また明日!」
「ありがとう!…明日って?」
「朝、ここで待ってるから。
途中まで一緒に行こう」
暗くて聖治には
見えないだろうけど
きっと、今
あたし世界で一番幸せな顔してる。
「…じゃ、おやすみ」
「うん、また…明日ね!」
家に入ると玄関で、
信行さ…お父さんが
あたしを待っていた。