さくら、ひらひら。
そっとその手を取って、一緒に走る。
繋がれた手が暖かくて。
今までにないくらい胸がドキドキした。
ホームに着くと、ちょうど電車に優依と大が乗り込むとところで。
「早くっ!!」
と、大があたしたちを呼んだ。
急いで電車に飛び込む。
空いている席を探し、ふぅ、と一息つくと。
「よかったね、電車遅れてて」
と優依がほほ笑む。
電車に揺られながら
あたしはこれから起こるであろう、
楽しい旅の夢を思い描いていた。