さくら、ひらひら。
「弥生、ほら早く着替えて!行くぞー!おなかすいた!」
「あ、ごめ…」
「? どうかした?」
「うっ、ううん!ごめん、ぼーっとしてた」
「あ、うなされてたもんね?悪霊とか??」
「違うよ、…ちょっとね」
「さては失恋か!」
「あはは、夢の中で?…そうだよ!」
「えー…」
「引くな引くな、ハッハッハ」
「誰キャラ?」
なんて会話をしながらあたしは素早く着替えた。
ホントはどうかした?って言われたときに
その背中どうしたの?って言えばよかったのかもしれない。
でも、言えなかった。何かが邪魔をした。