さくら、ひらひら。


その時、襖が開く音がした。


「…弥生」


「せ…聖治?」


「泣くなよ。大丈夫か?」


「だ…いじょう…ぶ」


「なんかあったのか?」


「ないよ、何も。でもさ、卒業って思ったら…ね?」


「…だから、俺らは離れないって。大丈夫。心配しすぎなんだよ、弥生は」


「ぅ…ん。でも、なんか嫌な予感がするの。」


「嫌な予感?」


「うん。なんか、こう…あたしたちバラバラになっちゃうような。」


「だーいじょーぶ!目、腫れないように冷やしとけよ?」


「うん。んじゃちょっとあとでみんなのところいくね?」


「おぅ。早めに来いよ?弥生がいないと盛り上がらない」






あたしはただただ呆然とした。





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