さくら、ひらひら。
「…よかった。」
君と並んで歩くいつもの帰り道。
それをこんなに特別に感じたのは
今日が初めてかもしれない。
「当たり前でしょ」
心なしか口数が少なくなる。
だって、ドキドキしすぎて変な事口走りそうだもん。
…あたしはね?
もし口が滑って「好き」なんて言ったら
神様からのプレゼントみたいな
聖治からのメールや電話がなくなっちゃう。
「まだちょっと寒いね」
「あぁ。なんか買う?そこ自販機あるけど…。」
「うん、買う。」