さくら、ひらひら。
第7章 卒業。
朝、目が覚めるといつもと違うような気がした。
3年間着てきた制服をそっと撫でる。
今日で、何もかも最後。
そんな風に考えるともう涙が出てくる。
きっと、高校はちょっと遠いところで電車を使っていくから、
もっと大変なんだろうなぁ。
着替え終わって、ちょっと家を出るまで時間があったので、
なんとなく目についた社会のノートを手に取った。
「ははっ…落書きだらけ…」
最初の方の席替えで4人近くになったことがある。
というか、そこからあたしたちのこの関係は始まった。
その頃のノートは優依が授業中後ろを向いて書いたり、
大が横から書いたりした落書きがたくさんあった。