さくら、ひらひら。
「そうなんだ?」
「でさ…」
なんて話しているうちに、聖治と大が来た。
「優依!?」と二人とも驚いていた。
そのたびに優依は「なんでみんな!?だからねー…」
とさっきの説明をずっと繰り返していた。
「てか、行こう?」
「だねっ」
「今日でこうやって通うのも最後かぁ…」
「その話やめてよ、泣いちゃったらどうするの!」
「お前は泣かないだろ、絶対。」
あたしは、最後に4人の通学路を目に焼き付けておきたくて、
周りを見つめて、
この空気。
この空の色。
この家の屋根の色。
そんなところまで目に焼き付けていた。
「あ、そういえば」
優依が急に切り出した。