さくら、ひらひら。



「桜…咲かなかったね。」


「そうだねぇ。」


校門前の桜並木をぼーっと見つめてあたしたちは呟いた。




「もう一回、お花見に来ちゃう?」


「わざわざここに?あはは」


「どうせなら川の方行かない?」


「まさかの、ピクニック?」


「高校生にもなって?」


「高校生って…気が早い気が早い!」


「あはは!弥生、うちらもうすぐ花の女子高生だねっ!」


「そうだねっ!楽しみ」





また明るい空気は戻って、

4人で笑いながら教室に向かった。








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