ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
「結平…泣いてたな」


帰宅の途中、ふと結平の泣き声がよみがえる。


「…何があったんだろう」


嫌なことだろうか。

それとも…


「悲しいこと…?」


……


「……っ!」


足を止めた。

あることが頭によぎったからだ。

それは最悪のことだった。


「…まさかね、あんなに元気だったし」


そう自分に言い聞かせて、再び足を進める。

それでもどこか不安は消えない。


「…明日行ってみよう」


そう呟いて、暗闇を歩いた。
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