ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
少しして、リビングに向かった。

結平が椅子に座っている。


「結平…」


聞こえないくらい小さな声で呼ぶと、結平は振り向いた。


「陰性だった…妊娠してなかったよ…」


バンッ…!


椅子が勢いよく倒れる。

驚いて目をつむると、何か温かいものに包まれるのを感じた。


「よかった…本当によかった…」


結平があたしを抱き締める。

苦しいくらいにギュッと抱き締める。

気が付くと、あたしはまた泣いてしまっていた。
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