ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
ピンポーン…


チャイムの音で目が覚める。

時計を見ると、もう深夜をまわろうとしていた。

辺りは暗くて何も見えない。

あたしは取りあえず電気をつけ、髪を整えながら玄関に向かった。


「ちーちゃん…!」


ドアを開けると、お父さんが現われた。


「え…?なんで?」

「なんでって何回も電話しても出ないから、心配して来たんだよ!」

「あ…寝てて気付かなかった」

「なんだ…でも無事でよかった」


そう言っていつものように笑う。

全然よくない。

こんなことですぐ来られたら、引越した意味がないじゃないか。
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