ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
「また来たの…?」


目の前に思い浮かべた人が現われた。

二度もお父さんに眠りを妨げられる。


「大丈夫!?ちーちゃんが風邪だって聞いて!」


どうやら愛美がまた余計なことを言ったらしい。


「薬ないと思って買って来たんだ。とにかく中に入ろ?」

「…ヤダ」


なんでもお見通しのお父さんに少し腹が立つ。


「そんなこと言わずにさ!俺が看病するから」

「いいからほっといて!」


お父さんにこんな弱い姿を見せたくない…

それに、あたしといたら風邪がうつるかもしれない…

そんなこと、口が裂けても言えない。
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