ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
「いいから帰っ…」


視界が揺れる。

全身の力が抜ける。

一気に目の前が暗くなる。

消えゆく意識の中、微かにお父さんの声だけが聞こえた。


「……」


再び目を開けたのは真夜中だった。

なぜかベッドで寝ていた。

いつベッドに戻ったのか思い出せない。

訳が分からず、とりあえず体を起した。


「ちーちゃん…!」


大好きな声で名前を呼ばれる。

寝ぼけながら呼ばれた方に顔を向けた。
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