ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
あたしは起き上がってお父さんを待った。

用意する音が聞こえる。

少しして、お父さんが戻ってきた。


フーフー…


冷まされたおかゆが口の前に運ばれる。


「…自分で食べる」


そう言っても、お父さんはスプーンを渡そうとしない。

口が開くのを待っている。

あたしは仕方なく口を開けた。


「…もっと」


思いの他おいしかったからだろうか、あたしは子供のようにそう言った。

言った後に恥ずかしくなる。

そんなあたしにお父さんは優しく笑って、またおかゆを食べさせてくれた。
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