ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
「久しぶりね…チカちゃん」


リビングに入るとお母さんが目に入った。

一瞬、誰だか分からなかった。

あまりにも雰囲気が変わっていたからだ。

いつも綺麗に整えていた髪は乱れていて、化粧もせず、靴も履いたまま…

これは全部きっと、あたしのせい…


「足音でチカちゃんだって分かったの。引越してから何も連絡がないから、心配したのよ」

「あ…ごめん…」


これは何に対して謝っているのか。

しばらく二人の間に、変な空気が流れた。

お母さんはその間にタバコを吸い始めた。

白い煙が空中を舞う。

机にはたくさんの吸いカスが入った灰皿と、何本ものビールが置いてあった。
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