ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
「ちーちゃんねぇ…」


精算していると客が小さく呟いた。

低い、どこか聞き覚えのある声で…

あたしはゆっくりその客の顔を覗いた。


「先…生…?」


間違ない、先生だ。

かなり雰囲気が変わったけど、間違なくなくこの人は…

…あたしがハメた男…


「久しぶりだな…黒沢」


ニヤリと不気味に笑う先生。

ガリガリに痩せ、ボロボロの服を着てあたしの前に立つ。

教師としての面影は全く感じられなくなっていた。
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