ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
あたしはできるだけ早く精算をした。

この人、ヤバイ…

そう思った。


「…彼氏か?」


おつりを渡すときに小さな声で聞いてきた。

先生の目線の先には…

…櫻井結平。


「…ち、違いますよ!ただのアルバイトの先輩です」

「…そうか」


少し間が開いての返事。

疑いを持つ声。

ねたむ目付き。


「それじゃぁ、黒沢…」


…全てが怖い。


「…またな」


そう感じたのは勘違いではなかった。
< 40 / 235 >

この作品をシェア

pagetop