ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
「……」


入ったはいいが、どうすればいいか分からない。

一度も会ったこともない人の病室に、自分がいる不自然さに戸惑いを感じた。


「こんにちは」


そう言って、おばあちゃんはニッコリと笑う。

その笑顔はどことなく結平に似ていた。


「こんにちは…えっと、黒沢チカといいます。結平さんとはバイトが一緒で…」

「まぁ、結平と。いつも結平がお世話になっております」

「あ、いえ…こちらこそ」


ありきたりの会話でその場を過ごす。

そして、また沈黙に戻った。

変な空気が流れる。
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