ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
その時、いきなりおばあちゃんに手を握られた。


「チカさん、結平をよろしくお願いしますね」

「え…!?」


予想外の言葉に驚く。

しっかりと手を握られ、おばあちゃんに必死に頼まれる。


「でも、あたしは…」


おばあちゃんの手はとても温かった。

胸のどこかで何かがあふれた。


「はい…」


あたしはそう、返事を返した。

安心したようにおばあちゃんが笑う。

それから少しして、病室を後にした。
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